【専門家が解説】終活・身元保証の新しい「ものさし」が、国から示されております。

皆様の未来の安心を守る上で、非常に重要なニュースですので、再度ご報告します。

身寄りがない高齢者の増加で需要が高まる中、悪質業者から皆様を守るため、令和6年6月、内閣官房や法務省、厚生労働省などが合同で、「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」というものを策定しました。

これは、近年増えている「身元保証」や「死後事務」といった、生涯にわたるサポートを提供する事業者が、守るべきルールを明確にしたものです。

実際に、高額な預託金を持ち逃げされたり、不適切な契約を結ばされる被害が報告されており、このガイドラインは、そうした被害から皆様を守るための重要な「ものさし」となります。

実は、私たち行政書士のように、もともと法律で厳しい規制が課せられている専門家は、このガイドラインの直接の対象外とされています。しかし、「これらの業務を行う際には、本ガイドラインを参考にすることが考えられる」とも明記されています。

これは、「これからは、全ての事業者が、私たち専門家と同じレベルの、高い倫理観と透明性を持つべきだ」という、国の強い意志の表れだと、私は解釈しています。

このガイドラインは、専門家向けで少し難しいですが、皆様が「信頼できる事業者」を選ぶ上で、特に重要なポイントを3つだけ、ご紹介します。

1.【契約書と説明】
サービス内容や料金、解約時のルールについて、必ず書面で、分かりやすく説明してくれること。

2.【お金の管理】
皆様から預かった大切な財産(預託金)を、事業者の運転資金とは完全に分別して管理する仕組みがあること。

3.【判断能力が低下した後】
将来、あなたの判断能力が低下した場合に、成年後見制度へ適切に繋いでくれるなど、明確な方針を持っていること。

私たちアンケージでは、これらはすべて、行政書士としての義務として、当然のこととして実践してきました。このガイドラインができたことで、業界全体がより健全になり、皆様が、より安心して未来を託せる社会になることを、心から願っています。


事業者選びの際は、「このガイドラインに準拠していますか?」と必ず確認してください。

ご自身の終活や、ご家族のことで、少しでもご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。あなたの状況を整理し、進むべき道を一緒に見つけましょう。

【参考】高齢者等終身サポート事業者ガイドライン

いわゆる「高齢者等終身サポート事業」の利用に関する注意点 | 消費者庁

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